今年のカーネルサミットは9/15, 16日にポートランドで実施された。
Plumbers Conference の直前に実施されたので、その後メンテナー達はカンファレンスにも参加しやすいということ。
これまでは オタワのシンポジウムであったが、昨年からオタワを離れ、ケンブリッジに開催され、今年はポートランド、来年は東京という訳。
すでにlwn.net に記事が掲載されている。
http://lwn.net/Articles/298587/
カーネルサミットは invitation only で80名のメンテナが参加した。
lwn.net の記事について触れる前にカーネル開発者達の組織構造について考えてみたい。
まず、Linus を中心とした本当にコアなメンテナ(カーネルサミットに参加可能なほど重要と認識さえる人)は約80名程度居るが、その他にもドライバのメンテナを含めれば300名近くがたしか Maintainers ファイルに登録されていた。
ということは、Linux カーネルの開発はコア部分が80箇所、ドライバを含めれば300箇所に分割されて開発されているということだ。
また、コア部分のメンテナ80名だけを考えれば、彼らは信頼できる 5名から15名の開発者と共に開発しているので、平均10名と考えれば、800名がコアのメンテナと共に開発をしていることになるであろう。
一方実際のデータとしては、
http://www.linuxfoundation.org/publications/linuxkerneldevelopment.php
を参照すると最近のリリースでパッチがマージされた開発者の人数としては、800名から1000名となっており、ちょうど上の試算が一致する。(残りは新規に入ってきた人だろう)
このように考えると、細分化されたLinux の各パートでは約10名程度が開発している、ということになる。
最近のカーネルの行数は約8.5MLから9MLであろうから、300箇所に分担してあるとして平均すれば、9ML ÷300=30KL ということで、各分割されたパートはおおざっぱに30KL であろうか。
ドライバを何人でメンテしているかは分からないが、コア部分も同じ割合として考えると 30kL をメンテナを含む 10名がメンテしてるというのが、Linux の現在の状況ではないだろうか?
ここから追記:
もう少し考えて、ドライバなどは種類が多くまた、ここのコードのサイズについてはきちんと調査をした方がいいかもしれない、上記の数字はおおまかなものであり、分割したもの平均を考えたのでそれぞれ個々については違いがあるだから。
2008年09月19日
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