2010年05月04日

Jobs と Flash

Steve Jobs の公開レター "Thougts on Flash" について。
Adobe の Flash についての見解をまとめたもので、 6種類の問題をあげ、まとめとして Flash は PC時代に作られたもので、PCとマウスのためのもの。モバイル時代ではローパワーデバイス、タッチスクリーン、オープンスタンダードという点で Flash は追いつかない、という見解を出している。
http://www.apple.com/hotnews/thoughts-on-flash/

この文書の1個目の問題として、Open性について述べているが、 Flash は100%プロプラであり, Adobeからしか供給されず、オープンではない、だからFlash はクローズドシステムである。というようなくだりがあるが
boingboing のサイトではこの文書の Adobe を Apple に、 Flash を Closed に書き換えた文を載せた。 http://www.boingboing.net/2010/04/29/searching-and-replac.html
曰く:
Apple の Closed製品は100%プロプラ。それらは Apple からしか供給されず、将来の拡張や価格もすべてApple が握っている。...

まあ、これは風刺的なブログだとして、FSFEの Hugo Roy が Jobs に送ったオープンレターとそれに対するJobs の返事が以下にある。
http://hugoroy.eu/jobs-os.php

これはビデオコーデックに関しての質問であり、 Apple のH.264は特許で保護されていて、利用するには特許のロイヤルティの支払いを前提にしているため、 Mozilla や Opera はこれらを使えず、Theora を使うことになっている。オープンスタンダードであるためには、リーガルやテクニカルに制限されず、誰でも使えるべきなのでは(超意訳)ということを質問したのに対して、 Jobs の返事は以下だった。
All video codecs are covered by patents.  A patent pool is being 
assembled to go after Theora and other "open source" codecs now.
Unfortunately, just because something is open source, it doesn't mean or
guarantee that it doesn't infringe on others patents. An open standard
is different from being royalty free or open source.
このような態度はさらに、Andorid やオープンソース信奉者とのギャップを広げるだけと思うのだが、この先どんな展開になるだろうか...
posted by tshibata at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | Open